2019年12月21日土曜日

I have a dream!

ボクは中学生の頃、英語が得意だった。
通信簿の英語の成績はいつも5だった。
担任教師に勧められ英語弁論大会にも出た。
後にボクの次女が同じように中学英語弁論大会に出たものだから、
〝蛙の子は蛙〟という諺はまんざらウソでもないな、と思った。

高校、大学と英語は得意だった。が、「speaking(しゃべくり)」はからっきし
ダメだった。「reading(読み)」と「writing(書き)」は教わったが、
「hearing」と「speaking」をまったく教わっていなかったからだ。
自力更生で何とかしろ、と言われれば、それなりに頑張っただろうが、
外国人とおしゃべりする機会はほとんどゼロに近かったので、
モチベーションは上がらなかった。

最近は、町を歩けば外人ばかり。わが和光市でも、理研やホンダ本社があるせいか、
外国人がけっこう目につく。ボクの住む団地にもアメリカ人やイギリス人、
フィリピン人(全員が友達)などがいて、ボクの子供の頃と比べると大きく
様変わりしている。

川越生まれのボクが子供の頃はガイジンを見ることはめったになく、
狭山市にあった米軍基地(通称ジョンソン基地、昭和53年に全面返還)に行くと、
塀の外からアメリカ軍兵士の子供らが遊ぶ姿が望見できた。みんなきれいな
〝おべべ〟を着ていて、羨ましかった。ボクと弟なんか、ツギハギだらけの服を
着ていて、いかにも敗戦国の子供という感じだった。

娘2人は高校生の時に留学させたので、言葉には困らない。
長女はイタリア語と英語をしゃべり、スペイン語も少しできる。
次女は米国と英国に都合2年間留学しているので、日本語以上に英語はうまい。

ボクはというと相変わらず英会話が苦手だ。
ブロークンなら何とかなりそうだが、まともな英語はしゃべれない。
幸いヒアリングはまあまあなので、相手の言っていることは理解できる。
ただ、それに英語で反応できない。せいぜい単語を並べるくらいだ。

団地の中には英語に堪能な人が数えきれないくらいいる。
帰国子女がやたらと多い団地なので、ボクの知り合いの中にも
英語、フランス語、ポルトガル語などが堪能な人がごまんといる。

最近知り合ったKさんはイギリスに7年、アメリカやドイツにも数年の駐在経験が
あって、英国はウェールズ大学の大学院でMBA(経営学修士)の学位をとっている。
もちろん英語はペラペラ(聞いたことはないのだがw)らしく、ある日ボクは
訊いてみた。
「英語をしゃべれるようになる手っ取り早い方法はありますか?」

Kさんはこんなふうに答えた。
「ボクの場合は〝NYタイムズ〟といった英字新聞を音読してたね。大きな声で
立ったままいくぶん早口で音読するんだ。大事なのは音読するだけでなく、
フレーズを暗記すること。わからない単語が出てきてもいちいち調べないで
飛ばして読む。すると自分の声に耳も慣れ、1年半も続けていると、いつの間にか
スラスラと言葉が出てくるようになる。大きな声で音読しながら暗記する。
英会話への近道はこれだね」



←世界中の名演説を集めた英文の本













というわけで、ボクは今、英文を音読・暗唱している。
Kさん愛読の『NYタイムズ』はリベラルな紙面で、保守派のボクの
趣味ではなく、読めば読むほどクルクルパーになってしまうので、
孫の口ぐせを借りれば「あっちへ行って!」と選外へ。
手始めに、マーティン・ルーサー・キング牧師の〝I Have a Dream〟を
読むことにした。1963年、黒人公民権運動のためのデモ隊を前に、
「私には夢がある」と語りかけた有名な演説である。
〝I have a dream that one day on the red hills of Georgia , the sons of
former slaves and the sons of former  slaveowners will be able to sit
down together at the table of brotherhood.〟

このキング牧師のスピーチはほんとうにすばらしい。
中身もさることながら言葉本来が持つ力、人を感動させる言葉
とはどういうものか、肌に沁み入るように感得できる。
みなさんもぜひ味わってほしい。



←これは『感動する英語!』
という本の中のキング牧師の
スピーチをピックアップしたもの。

2 件のコメント:

  1. 嶋中労さま

    おはようございます。
    感動する英語を頼んでみました。定かではありませんが和訳付き
    CD付きということで小学生以下の田舎者には丁度いいのではないかと
    思ったのです。

    I Have a Dream を田舎者は人生のテーマを持っていると訳してみました。

    55の手習いいかなるものか。
    そして労さまがサンタクロースへと変身した日でもあるのです。

    ありがとうございました。

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  2. 田舎者様
    たしかにCDはついてました。でもまだ聴いてない(笑)。
    この本を買ったのは15年前。一所懸命詠んだのはチャプリンとキング牧師だけです。

    ボクはボケ防止に再読してます。
    それとマジ英語がしゃべれるようになりたいから。

    でもね、飽きっぽいんだよね、ボクは。
    「継続は力なり」を実践していれば、もう少しマシな人間になれたのに、
    といつも思います。

    手習いに年齢は関係なし。
    がんばって英語をしゃべろうね。
    次に会ったときは英語で会話しましょう。
    破ったほうが酒をおごること。

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