2019年12月10日火曜日

近頃の日本語はムチャクチャでござりますがな

わが家のジジババ(ボクたち夫婦のこと)は職掌柄、とにかく言葉づかいにうるさい。
テレビを見ていて、政治家なり番組司会者なりが「~というふうに考えております」
などと言うものなら、すかさずカミさんが「~というふうに」と繰り返し茶々を入れる。
最近は「空気感がちがう」とか「~の世界観」なんて言葉が出ると、
「出たよ、また〝空気感〟だってさ」と、満腔の不満をぶちまける。

「ご注文は以上でよろしかったでしょうか」
レストランでよく言われるセリフだ。いつ頃からポピュラーになったのか、
これも妙ちくりんな言い方だ。
「こちら嶋中さんでよろしかったでしょうか」
もよく言われる。そんな時は「全然いいです」とでも答えりゃいいのかいな?

「こちらコーヒーになります」
と言われ、すかさず「何分ぐらいでコーヒーになるの?」と質問した
いじわるな人がいるらしい(ボクではない)。ウエイトレスはその意味する
ところが分からず、キョトンとしていたとか。
「コーヒーをお持ちしました」と言えば済むものを「コーヒーになります」
なんていうものだから、ここぞとばかりにツッコまれてしまうのである。

「わたし的にはOKです」
「なにげに」
「ホボホボ」
「ふいんき」(雰囲気をそう読む若者は多い)
「すごいおいしい」
「1000円からお預かりします」
これらの〝変てこりんな言葉〟もいまは〝ふつう〟になりつつある。

言葉は生き物だ。だから時代の変化と共に言葉が変化していくのは
いたし方ない。しかしおいしいラーメンをすすりながら
「めっちゃおいしい」とか「このラーメン、やばい」と言われると、
褒め言葉であることは分かるが、花菱アチャコ流に言わせてもらうと、
「わてそんなん知らんがな。もうムチャクチャでござりますがな」
と嘆き節の一つも言いたくなる。

カミさんがテレビ画面に向かって吼えているようすを動画に撮ったら、
さぞ面白いだろうな、とは思うが、そんな動画がネット上に拡散したら、
一発で世間の笑いものになってしまう。

それにしても昨今、巷にあふれる日本語は、アチャコならずとも、
「ムチャクチャでござりますがな」と叫びたくなりますがな。








←花菱アチャコ(右)と横山エンタツの名コンビ。
といっても、今は知らない人のほうが多いか



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