2018年1月2日火曜日

オメデタ男の年頭雑感

新年明けましておめでとうございます。
本年も変わらずお付き合いのほど、よろしくお願いいたします。

さて、ふり返ってみれば、昨年はひどい年でした。
3月に初孫を授かり、お嬢吉三みたいに「こいつァ、春から縁起がいいわえ」
と舞い上がり、夏季はフランス人留学生をあずかって、刺激のない生活に活を
入れたものですが、秋風が吹くころから身体の一部が変調をきたしてきました。
右腕の上げ下げ、曲げ伸ばしがまったくできなくなってしまったのです。

それから病院通いが始まり整形外科、神経外科などで徹底検査。
出てきた病名が「頸椎症性筋萎縮症」と「腕神経叢(そう)ひきぬき損傷」の
二つでした。どちらも手術が必要で、医師曰く「難物」だと。

ボクはすでに膝がいかれていて、走ることができません。
そのため水泳で身体を鍛え、ムキムキの筋肉を誇っていたのですが、
その水泳もダメで、できるのはわずかに水中ウォーキングだけとなると、
生きている甲斐がありません。

ただでさえ加齢による油切れで、身体のあちこちが悲鳴を上げ、
大事なところも生殖機能がほぼ失われ(河岸をかえれば復活するという説も……)
いまや泌尿器機能一本やりとなれば、
   
     裾野よりふりさけ見たる富士の山 
          甲斐(嗅い)で見るより駿河(するが)第一

とはいかなくなって、これまた生きている甲斐がないのです。

話変わって、暮れに娘たちの幼かった頃のビデオを見返してみました。
正確にはビデオではなくDVD。大量にあったビデオテープを大枚はたいてDVDに
ダビングしてもらったのです。デジタル録画にしておけば、少なくとも経年劣化は
防げます。

保育園の頃の学芸会やら運動会の映像を見て、再び三度夫婦で大笑いしていた
のですが、その笑いの元のヨチヨチ歩きの娘が、昨春男児を産み、
今や堂々たるお母さんであります。見れば娘たちを応援しているボクや女房も、
当たり前の話ですが、めっちゃくちゃ若い。髪は黒々、肌もつやつやしていて、
動きまでもが俊敏です。

これはノロケですが、30年前の女房の、なんとまァ可愛いらしいこと(笑)。
(ああ、おれはこんな可愛い女に惚れたのか……)
自らの審美眼の正しさに安心したり、悦に入ったり……。

今日は次女夫婦と孫も来て、家族全員が揃います。
みんなで初詣に出かけ、全員の無病息災を祈るつもりであります。
可愛い女房と可愛い娘たち、そしてカッワイ~イ初孫に頼もしい娘婿……
腕一本が利かないからといって贅沢を言ってられる身分ではありません。

かの久米の仙人だって洗濯女の脛(はぎ)の白きを見て通力を失ったといいます。
河岸など変えずとも、心がけ一つでFunctional Age(機能年齢)は延びそうです。
『徒然草』(第八段)にもこうあります。

     世の人の心まどはすこと、色欲にはしかず。
                人の心はおろかなるものかな。

読者諸賢にありましても、Functional Ageをかぎりなく延ばされんことを祈念し、
年頭雑感とさせていただきます。お後が宜しいようで。






←10年ほど前の勇姿。大学後輩のドラマーは
現在プロで活躍。













←バンド名『Flying Fossils』
(空飛ぶ化石)の頃の熱唱。
この時代が最強メンバーか。






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