2016年11月24日木曜日

一朝目覚めたら、そこは雪景色だった

昨日は忙しくも楽しい一日だった。
午後、イタリアはトリノから3人のお客さんがあったのだ。
長女が高校2年の時、AFSという留学プログラムによって
イタリアへ派遣された、という話はすでにしているが、その留学先の
ホストファミリーの長男アドリアーノが友人二人を伴って初来日したのだ。
サービス精神旺盛な長女が張り切ったのは言うまでもない。

午前中から昼にかけては川越で過ごした。
この三人組、好奇心旺盛で、よく食べよく飲みよくしゃべる。
長女も退社後に待ち合わせ、飲み会につき合っていたらしい。
彼らの休日はわずか1週間。京都など関西へ行く余裕がないので、
今回は東京オンリーに絞っている。渋谷を根城に、すでに秋葉原や浅草、
銀座など主だったところを大急ぎで見て回った。朝まだきの築地も見たし、
長女の案内で新宿都庁ビルからの夜景も楽しんだ。

アドリアーノは長女と入れ違いに米国サンフランシスコに留学している。
同じAFSの高校生留学プログラムである。だから英語ができるし、
友人二人も流暢にしゃべる。ボクら夫婦は会話はからっきしだが、
ヒアリングはそこそこできるので、話はつながっていく。
それに通訳係にと次女も駆けつけてくれている。次女もかつてはAFS留学生で、
高校時にアメリカに1年、大学のときにイギリスに1年間留学している。
だから食卓では日本語、イタリア語、英語がにぎやかに飛び交った。

もてなしの料理はメインがおでん鍋と手巻き寿司。
最初はいつものきりたんぽ鍋を予定していたが、急遽おでんに切り替えた。
娘たちが「また同じ鍋?」と異議を唱えたからだ。サブメニューとしては
自家製〆サバとマダイの昆布締め、芝エビのから揚げにレンコンの煮物。
アドリアーノが川越で生のレンコンを目にした時、「あれは何なの?」
と長女に尋ねたらしい。イタリアにはレンコンはないのかしら。
その話を電話で聞いた女房がさっそくスーパーへ走り、買い求めたのだ。
日本人の「お・も・て・な・し」はとにかく徹底している。

日本酒もばっちり用意しておいた。
アドリアーノの友人二人(シモーネとアレックス)が日本酒に惚れてしまい、
長女によると底が抜けたように飲む、と聞いていたからだ。実際、濁り酒と
純米無濾過の生原酒を用意したら、あっけなく開けてしまった。ボクも入れて
2升近くは飲んだだろうか。酒豪のシモーネはそれでもケロッとしている。

歌も歌った。アドリアーノは音楽関係の大学でホルンとピアノを学んでいる。
どっちかというとクラシック好きのようだが、ポップスだってお手のものだ。
ボクたちは酔いにまかせて蛮声を張り上げた。楽譜を見ながら『カントリーロード』
を歌い『ゲットバック』を歌った。これはけっこうすばらしいハーモニーだった。

彼らは明日帰国する。
どんな思い出を持ち帰ってくれるのか。
日本に来てよかった、と思ってくれたら最高なのだが……。







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