2016年12月7日水曜日

謝罪などしなくていい

安倍総理がハワイ真珠湾に出向き戦没者を慰霊するという。
オバマ大統領が広島まで足を運び慰霊してくれたので、その返礼という見方もある。
それと強固な日米関係を世界にアピールすることで、支那やロシアを牽制したい
という意図もあるだろう。

軍事施設と戦闘員だけを狙った真珠湾攻撃と、非戦闘員である一般市民を
無差別に虐殺した原爆投下や東京大空襲を同列に視るなどとうていできない
相談である。が、外交とはしょせん手練手管。日米の強固な絆を派手に演出するには
もってこいの素材といえるだろう。

「Remember Pearl Harbor!」「Don't forget Pearl Harbor!」などという。
宣戦布告もせず卑怯なだまし討ちをした日本の仕打ちを永久に忘れるな――。
1941年12月8日、日本は自らの存亡を賭け、ハワイ真珠湾を攻撃した。
日本の不意打ちといわれているが、東京裁判では事務的な手続き上のミスで、
通達が遅れた、という事実が確認されている。米国駐在の外務省の役立たずどもが、
暗号の翻訳に手間取り、開戦から1時間ほど経ってから米国に伝えたのだ。

だまし討ちというが、レーダー技術が発達し、暗号解読技術も進んでいた米国は、
かなり以前から日本の連合艦隊の動きを察知していたといわれている。
現に12月1日、ルーズベルト大統領は各地の軍司令部に戦争準備の指令を
出しているが、ハワイの軍司令部だけは除かれていた。

そしてまさに狡知といえるのは、肝心かなめの空母2隻、新鋭艦19隻はあらかじめ
外洋に移動させ、すでに御用済みのポンコツ老朽艦16隻だけを港に残し、
日本の先制攻撃を誘導したことだ。日本の攻撃は飛んで火に入る夏の虫だった。
急襲で死亡したアメリカ兵は約2400人。孤立主義から脱し、欧州戦線や太平洋戦線
へ参戦するための口実として、2400余の尊い命が生贄(いけにえ)にされた。

およそ1年前の11月、英国の工業都市・コヴェントリーがナチスドイツによる爆撃を受けた。
この空襲について、英国政府は事前に察知していた。エニグマ(ドイツの暗号)をすでに
解読していたのだ。しかし、その後の迎撃戦を有利に運ぶため、英国政府はコヴェントリー
市民を見殺しにした。 (小の虫を殺し、大の虫を生かす for the greater good)ために。
戦争はいつだって非情なのである。

フランクリン・ルーズベルトという男は激しい人種差別主義者で、日本人嫌いでも
有名だった。'41年8月、米国は日本への石油を全面禁輸にする。当時日本は、
石油の99%を輸入していた。大半はアメリカとオランダ領インドネシアからだった。

石油がなければ、軍艦も戦車もトラックも動かない。生き延びるためには
戦争をするしか選択肢がない。同年8月、ルーズベルトと英国のチャーチルは、
「大西洋会談」で日米開戦を密約していた。いかに日本に先制攻撃を仕掛けさせるか。
二人はすでに協議を済ませていた。ロンドンはナチスドイツの空爆にさらされ、
「このままではイギリスが滅びる」と、チャーチルはかなり焦っていた。
なんとしてでもアメリカを参戦させなくては……英国は必死だった。

それ以前にもアメリカは、「排日土地法」や「排日移民法」などを成立させ、
日本人移民をシャットアウトしている。豪州やカナダなどもすぐに追随した。
当時の日本は人口過剰で、おまけにひどく貧しかった。白人諸国への移民の道が
閉ざされたら、残るは満州しかなかった。満州は日本の生命線となった。

そんな状況下で、'41年11月、米国務長官のハルが、いわゆる〝ハル・ノート〟
と呼ばれる最終提案を突きつけてきた。
①支那大陸からの全面撤退。
②日独伊三国同盟の即時破棄など。
東京裁判で、インドのパール判事は言っている。
こんなものを突きつけられたら、窮鼠猫を咬むじゃないが、
あのちっぽけな)《モナコ王国やルクセンブルク大公国でも米国に宣戦しただろう》と。

戦後'51年5月、かのマッカーサーでさえ米国上院軍事外交合同委員会にて、
《あの戦争は日本の自存自衛のための戦争だった》と証言している。ハル・ノートを
飲めば、1200万人の失業者が発生する。日本はそのことを恐れた。
で、やむにやまれず戦争へと飛び込んでいった。動機はあくまで安全保障の必要に
迫られてのこと。侵略戦争などではなかった、と証言しているのだ。

こうした事実を百も承知の上で、安倍総理はハワイ・真珠湾に出向いていく。
広島でのオバマがそうであったように、謝罪などしなくていい。
戦争の愚かさを訴え、無念に散った死者の霊を慰め鎮めるだけでいい。



←米国によって仕掛けられた
真珠湾攻撃。

2 件のコメント:

  1. 嶋中労さま

    おはようございます。

    個人的な思いですが、謝罪はする必要はないのです。

    「お互いさま」という言葉があるように、大東亜戦争の原因を作ったのは
    この時代の世界情勢と両国にあるからです。一方的に日本国が仕掛けた
    わけではないのですがら。

    この戦争によって日本国を悪者扱いする国はあるのですが、これを節目として
    世界のたくさんの国々が独立をしたことをあわせて考えると戦争で亡くなられた
    全ての人たちの命と引き換えに今の世界がつくられたのだと強く感じています。

    義務教育には現代史を教える必要があるのですが教える側が正しさを理解できて
    いるひとではないと、アジアの某二国がそれであるように間違った方向に進む
    ことが考えられますね。とりあえず日教組解体です。

    ありがとうございました。

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  2. 田舎者様
    ボクたちが学校で習った歴史は欧米から見た歴史。欧米の文明を未開の地に広めてやろうというありがたい歴史です。東アジアでは日本が唯一、この欧米中心主義に逆らいました。多大な犠牲を払いましたが、そのおかげでアジア諸国は欧米から解放され独立を果たしました。今でもイギリス、フランス、オランダなどは日本を恨んでいます。植民地からの〝あがり〟がなくなってしまい、以前より豊かではなくなったからです。日教組解体賛成! 自分たちの子や孫が自虐史観に則った歴史を教えられたらたまらんからです。歴史は古代史からではなく、近・現代史から教えるべきです。自分の父や祖父、曾祖父の時代へと遡っていったほうが、歴史を身近に感じられるからです。しっかりした歴史観だけは学校ではなく家庭で植え付けたいですね。それと自ら進んで本を読むこと。本を読まなくては何事も始まりません。読書家でないものは歴史を語ることなどできません。

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